結論
キーボードにコーヒーをこぼしたら、分解掃除が必須
経過
コーヒーをこぼした再現イメージ(実際には、コーヒーをキーボード上にぶち撒きました。)
あーやってしまいました。 テレビ・パソコンに使っているワイヤレスキーボード。
コーヒーは、毎日の習慣。 濃い目にドリップしたものです。
でも、キーボードは飲料こぼし対応済み。 キーボード上の水分は、穴を通して下部へ抜けるようになっています。
キーボードを持って、良く降ってコーヒーを落とし、ティッシュで拭いておきました。
キー列をティッシュに叩きつけるイメージ。
とりあえず作動しています。
ところが、3日位して気づきました。 一部のキーが反応しない。 4、9、CTRL などなど。
キーの動きには問題ないので、接点の不具合。
しかし、複数のキーなので、共通パターン(導体)の接触があやしい。
えーいまごろ来たかー。 コーヒーが内部で固まったかな。
さっそく分解
キーパッドの隙間にコーヒー残りあり。
配線パターンにもコーヒー汚れあり。
キーボードの配線パターンは、数枚のフィルムに分かれていて、その隙間に染み込んでいたものでしょう。
キーバッドとキーパターンフィルム全体を水洗い。
水だけでもコーヒーには良い溶剤となるでしょう。
直らない。
十分に洗浄して仮組みし作動テスト。ところが、まったく改善せず、同じ症状。
えーなんだろう。
原因は、パターン切れ。 光に透かしてようやくわかりました。
テスターで測ると導通がありません。 ですから電気的にも切れています。
普通に見ると黒変しているだけで切れているようには見えません。
どうやら、コーヒー中のなんらかの成分でパターン(導電塗料)が溶けたようです。
パターンが溶けるのに数日かかったので、最初は問題なくキーを使えたことも納得です。
キーボード修理
パターン切れを直すには、導電塗料を塗れば良い。
しかし、高価だし。 なにより、細すぎて塗る作業がむづかしい。
そうだ簡易修理しよう。
電線を這わせれば良い。
先日、極細線を買っていた。 AWG36 これが入手できる最小径電線。
極細電線の撚り線中の、更に細い1本を使用。
極細線をパターン添わせ、溶けた部分を橋渡しするように紙テープで固定。
2本のパターンをつなぐために、顕微鏡下での作業。
神経をつなぐようなイメージです。
簡易修理後の状態。
これで、動作良好。 その後1ヶ月以上問題ありません。
導電パターンに導体を載せて、テープで貼るという方法は、かならずしも応急修理ではありません。
EL(エレクトロルミネセンス)発光体などでも、普通に同様の接続法が取られています。
また、キーの接触抵抗は、一般的に数10kオームでも反応します。ですので、厳密(低抵抗)な接続は必要ありません。
ということで、このキーボードの修理は成功したと思っています。
あとがき
このキーボードは、動作感良好。 マウスも付いていて、テレビPCには欠かせない逸品。
耐水設計を売りにしています。 もしかしたら、今回こぼれたコーヒーを落とそうと、キーボードを振ったことが逆効果だったかも。
コーヒーを深部(端部)に追いやったのかもしれません。 そっと上から水をかけて洗浄したら、故障には至らなかったかもしれません。
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