
UN-JL10T2-K ポータブルテレビの親機
ハードディスクレコーダー UN-JS120(2013年製)
見やすい10インチの無線モニターがついています。
しかも防水なのでお風呂で使える。
画面サイズが一人用として最適なのでしょう、今でも人気の機種。
不具合
7年も使っていると、劣化?します。
(1)親機からファン(送風機)の異音がするようになった。 ビーとか、ゴーとか。
(2)親機本体が温かい。 特に底面の鉄板を触ると熱いくらい。
(3)無線リンクが途切れることが多くなった。
(4)充電しないときがある。
お手入れ
親機の内部掃除と、充電プラグ補修で良好になりました。
内部ファン掃除

親機の後部には小さなファン(風車)がありますが、ホコリが詰まっている。
きれいに掃除するには分解が必要。
分解掃除には、後面のネジを全部外す必要あり。
カバーを外すときに、アンテナ線(赤)を切らないように注意。
ほこりまみれになったファン。 さすがに声(騒音)を出したくなるのも無理ありません。
「掃除してくれー」という叫びですね。
綿棒に洗剤をつけて掃除するときれいになります。
ファンを掃除したところ、びっくりするくらい静かになりました。
と同時に熱くならなくなりました。 触ると冷たいくらい。
空気の流れの効果は絶大だと感じました。
このせいか、接続切れも大幅に減りました。
充電不良は、コネクタピンの接触不良

ときどき充電ができないようになったのは、DCアダプタのコネクタが接触不良になったため。
防水モニターの充電部の工夫として、水が入らないように平面の電極を採用。
これには磁石式を採用したのですが、小型なので使用中に想定以上の内部抵抗が生じてしまった。
このため 内部抵抗が生じ→ 電圧低下し → 充電不可 となった。
コネクタ部修理:すでに内部抵抗が生じているので、半田でバイパス修理。
マグネット式充電コネクタの内部
内部を見て、すぐに感じました。 あーこれ 最初はいいけど・・・
内部構造が想像できます。 接触部分が多いので、長期間使うと接触不良(内部抵抗大)になる。
充電部のピンの構造
電極のピンは、内部にバネが入っており、先端部は別部品です。
これにより、磁石でしっかり固定したときに、ピンが短くなるわけです。

接触の様子
バネが伸びているときは、Aのように先端部は伸び接触部(赤)がしっかり確保されています。
ところが、磁石で固定されると、先端部はバネで縮み、電極はバネの力だけで押さえられている。
このとき先端部の接触部の接触面積は小さくなります。
接触部は金メッキされているので、最初のうちは弱い接触でも抵抗は少なく問題ありません。
ところが、長期間使っていると、金メッキ部の劣化に加え、バネも弱くなります。
(バネにも電流が流れると発熱し、さらにバネは劣化する。)
補修:ピンの先端部根本にハンダを盛りバイパス(迂回)させる。
半田は円周状に盛る。(機械的強度確保)
こうすると、ピン内部のバネは無用になる。
電極を押さえる力(接触力)は、磁石のみによる。
磁石は相当に強いので、接触圧はバネと同等以上を確保。
バイパスにより、接触部はピン先端のみになり、コネクタ全体として接触抵抗が大幅に少なくなる。
(4ヶ月様子を見ていますが、良好)
改善案 :

改善案があるとすれば、ピンはバネを入れた組み立て構造とせず、一体構造とし、バネは外部に置く。
電気ポットの磁石式コネクタ。
もしくは、電気ポットの磁石式ACプラグのように、ピン自体にバネ性をもたせる。
ただ、メーカーでは従来の差し込みジャック式にもどし、防水蓋を着脱させる方式にしました。
接触は改善しますが、利便性は少し低下しますね。