2022年10月28日

ノートPCが異様に熱い。 CPUクーラーに銅板追加で改善。

中古で買ったノート PC ですが、2in1の軽量高性能タイプです。

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不具合状況 : 異様に熱い。

内蔵メモリーを8 GB から40 GB に大幅拡張。
メイン機として使っていこうと思っていました。
ところが電源を入れるとすぐに底面が異様に熱くなります。
20年前などはこういう感じのノートパソコンもありましたが、今はそういう時代ではないはず。

特に性能が落ちるとか、電池の持ちが悪くなるといった感じはないのですが、とにかく異様に熱い。
バッテリー動作でさえすぐに熱くなる。
あと気づいた点としては、外部ディスプレーをつなぐと、ファンが高速回転する。

対策: 排熱を改善できないか検討。

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底面のネジを外せばパカッと外れました。
ネジの数は多いのですが、マグネシウム製のためか外しやすいほうだと思います。

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何をしようとしているかと言うと、熱くなるのは CPU 。
この部分を冷やす、いわゆるヒートシンクを外して接触状態を見てみようと思います。

なにか不具合があるかもしれません。

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CPUクーラーは、ヒートパイプ、排気ファンと一体で外れます。

するとここで何かおかしいと感じました。
CPU の部分に熱を伝えるペーストが付いて残っているのですが、右側の黒い部分にはそれが見当たりません。

おかしいな。
CPU の中に島があるのは普通で、 小さい方はグラフィック担当の CPU だという認識があります。
( CPU Core(TM)i7-8565U@1.80GHz )

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そこでヒートシンクを裏返して当たり具合を確認してみました。

すると明らかにおかしいと感じました。

大きな島の部分は確かに接触していますが小さな島(1)の方には全く接触していないどころかヒートパイプの黒色(2)で絶縁されています。

写真の左側の方が逆に余っていて本来この余った部分(3)が小さな島(1)の方に位置しているはずだと思われます。

しかしネジの部分は合っているので何らかの不都合でしょうか。

ヒートシンクの型番の違いか、それとも CPU の配置の設定の問題か。

いずれにしてもこのままでは小さな島の部分は、全く熱伝導が無い状態。
わずかな隙間から空気に熱放散されるだけです。

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不具合説明断面図:第1の島(LAND)とヒートシンクとの間に隙間(Crealance)があり、全く熱伝導されない状態。

改善策: 隙間に銅板を追加

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対策として、小さな島の部分がヒートシンクに接触するように銅板で隙間を埋める。
これにより小さな島部分が熱伝導しヒートシンクに熱吸収させるようにする。

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50mm X 50mm 厚さ0.1mmの四角形銅板を、二度折りたたむ。
ヒートシンクとの当たり高さが、大きな島と同じになるように調整。

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ヒートパイプ部分に銅板が直接接触するように塗装(テープ)を削り取る。
そして、サーマルペースト(導熱クリーム)を塗る。

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銅板(Cupper Seat)を挿入した部分の説明図

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この処置により、底面は熱くなくなりました。
体感で極端に温度低下を感じます。
起動時にはファンが回らない状態まで改善。

参考:他のPC

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参考のために別のノートPCのCPU放熱部を見てみました。
この場合、二つの島はどちらもしっかりヒートシンクに接触していました。
これが正常だと思います。

posted by 家庭用品修理士隊 at 21:24 | Comment(4) | TrackBack(0) | 墨田のYさん

2022年10月21日

6年使った浄水器カートリッジを分解してみた。

フィルター水栓

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キッチンの混合水栓とは別についている浄水器蛇口
水は勢いよく出るし、塩素臭も減っているので効果はある。

でも6年以上使っている。
フィルターなんだから、詰まるまで使う派。
「交換時期ですよ!」といったパンプレットが投函されているけれど、安くはない。
「1年に一回がおすすめです」というけれど。 そうなの?

とりあえず久々に交換してみたので、フィルターの汚れ具合(除去物質)を確かめようという好奇心で大きなフィルターを分解してみた。

交換

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フィルターは、シンク下の配管部分にある。

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丸いつばの部分を引っ張れば、防水ロックが外れてポンッと抜ける。
取り付けは差し込むだけ。
入る部分と出る部分は径が同じなので、どちらでも入る。
外側(緑)が入り口で、中央(灰色)が出口。

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交換のしかたは箱に図解がありました。

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外したフィルター(右側)


分解
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外部構造は単純で、青(水色)の底キャップ部分を回せば取れそう。

ところが固く閉まっている。
大きな万力(バイス)などの器具がないと全く回らないだろう。

そこで、少しずつ切ってゆくことにする。
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超音波カッターで切れ目を入れ、カッティングプライヤで切り取る。
オーリングが見えてきた。(黒い部分)
しかし硬い。細切れでしか取れない。

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結局、ハンダゴテの先を刃にして円周上に切り取る。

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キャップを外して現れたのは真っ黒な物質。
そう。活性炭ですね。

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活性炭のなかから出てきた小さな筒。これは何?

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これもフィルターっぽい。

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なんだか繊維状のものが入っていました。

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これも切ってゆく。 ぎっしりと詰まった繊維状フィルタ

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その端は樹脂で固められている。

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拡大すると繊維を固めて、中空になった部分まで削り出した構造。(中空の円形部分は穴が開いている)
この部分から染み出してくる。

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なるほど。 中空糸フィルターですね。
糸状の外側から水が染み込み、内部から抜ける。

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構造単純化図解

感想

予想した汚れは感じられなかった。
まだまだ使えたかもしれない。

使用場所:東京都墨田区 少なくとも6年間使用。
ペットの金魚等水性動物の世話用にも使ったので、使用量は多め。

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6年たっても塩素臭の除去は感じられたけれど、その他にもいろいろな有害物質を除去しているようだ。
これらのいくつかは五感で感じ取れないのかもしれない。


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飲用だけなら汲み置き式がわかりやすい。
フィルター交換時期が液晶タイマーでわかる。

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posted by 家庭用品修理士隊 at 16:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 墨田のYさん
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