2015年03月16日

マイコンポットを直す。熱くならない。電源入らない。

マイコンポットの異常表示

マイコンポットが温まりません。
(1) 異常表示します 電源を抜き差しすると、正常になります。

10年くらい前の製品です。 さっそく分解してみます。

底豚をあける

底蓋には、回転機構が付いています。 填(は)め込み式になっていてネジ一本で外せます。 ひっくり返しますので、ポットの水は捨ててますよ。

マイコン基板

マイコン(マイクロコンピュータ)搭載の基板も、カバーも填め込み式。 実に合理的です。 全体に綺麗で水漏れ跡もありません。

基板への接続線を見ると、AC100V、上部スイッチボードへのハーネス(リボンケーブル)、ポンプモーターへの配線。 そして、温度センサへの配線しかありません。

となると、悪いところがピンときます。
テンプセンサ(temperature sensor.温度検出素子)ですね。 しかも、ときどき悪くなるのですから、断線というより、接触不良の可能性大です。

 

テンプセンサ

テンプセンサ(と思われる)へのコネクタを外して確認します。
すると、パイロットランプの点滅が何をやっても止まりません。
コネクタを外す前は正常になるときがありました。

ということで、結局このコネクタ部が不良でした。
コネクタのピンは銀メッキされているようです。 銀は長期の使用によって酸化すると絶縁体になります。 何度かピン(電極)を磨(みが)いて良好になりました。

結構しつこいです。(酸化被膜除去)
こういう電流が流れないコネクタは、コールドコンタクトと言い。
今では高級機器でなくても金メッキが常識だと思います。


参考:温度センサ(テンプセンサ)の外観

テンプセンサ[6] テンプセンサ[8]

シリコンコンパウンドでしょうか、熱伝導(密着)性を良くするためにセンサの表面に白く塗られています。


(2)電源が入るまでに時間がかかる。

センサのコネクタ部を磨くことで、異常表示は無くなり、お湯も沸くようになりました。 でもなんかしっくりしません。
ポットの電源プラグ内部

電源プラグを付けたときに、すぐに電源がはいりません。
抜き差ししているうちに電源が入るので、プラグ部を疑ってみました。 磁石の周辺の鉄片が錆びていますが、電極の状況は悪くありません。 バネも効いています。

ポット部の電極

一応ポット本体側のAC電源受け側ピンも磨いてみます。
表面の酸化膜をデザインカッターの刃で削り取ります。

どうも挙動がおかしい。
良く観察すると、プラグを付けて一度電源が入ると、その後は抜き差ししてもすぐに電源が入ります。

ところが、プラグを抜いて一晩経つと今度はプラグを付けてから約1分後に電源が入ります。 3回確認しました。

これはマイコン基板部の不具合でしょう。
マイコン

とは言っても、マイコン周辺を見て不具合はありません。

電解コンデンサにも膨らみや漏れはありません。

まあプラグを長時間外さなければ(マイコン基板への電源があれば)正常に使えます。 普通の使い方をしていれば不具合は無いということです。

不具合のあったコンデンサ
しかーし。 なんだか気持ち悪い。 4つある電解コンデンサだけ調べてやめようと、外してみました。
 
すると、一つだけ容量計で測定できないコンデンサ(キャパシタ)がありました。 テスターでも針の動きは正常なのですが、おそらく内部リークだと思います。 これを交換すると、電源プラグを差し込むとすぐに電源が入るようになりました。 めでたしめでたし。


参考:電解コンデンサの付け方。 ドリルを使う。電解コンデンサの付け方。

電解コンデンサを付けるときには、基盤への穴があることが必要です。 (あたりまえですが。)

外す際には、半田コテで熱してコンデンサの片足ずつ傾ければ外れてくれます。 ところが入れる際には半田が詰まっています。

これを除去するには半田吸い取り線を使うのですが、無駄な熱は基盤を傷めます。 コンデンサを挿入する基盤部は銅が多く熱が逃げやすいこともあります。 そこで、0.9mm程度のドリルで半田を除去します。 半田はとても柔らかいので、ピンバイス(ドリル保持具)で軽く回してやるだけで基盤を傷めずに半田だけ除去できます。

家庭用品修理士隊員 :墨田のY

posted by 家庭用品修理士隊 at 16:43 | Comment(3) | TrackBack(0) | 墨田のYさん
この記事へのコメント
LCRメーターこういうときは活躍しますね。(でも結構値が張るので躊躇してしまいます。)
マイコンポット、うちにも親のところから譲り受けた「とく子さん」がありますが使用ぜず押入れにしまったまま・・・・
20年以上以前にどこのメーカーのものか忘れましたが一度使ってた時期があるのですが、電気代が少し驚くほど急上昇したので直ぐに使うのを止めたことがあります。 今、思えば多分その頃の製品は電気以前の問題でポット自体の保温能力が悪くて頻繁に通電していたからだと思います。
「とく子さん」はもうそんな電気食いでは無いでしょうけど。。。。
ところで最近東電の「でんき家計簿」なるものに加入してみたのですが、試しに「よく似た家庭と消費量を比較する」という項目をクリックしてみたら、自分のところは80%増しの使用量という回答が出てビックリしました。 エアコンもそんなに使わないし格別電気を食いそうな家電もないのに何故?
Posted by 横浜のT at 2015年03月17日 22:47
そうそう。電気ポットの電気代がすごいと言われていたときがありました。 今は真空断熱採用で相当な省エネになっていると思います。
「でんき家計簿」。うちの場合は、11%増しでした。80%は何かあるかもしれませんね。意外な電気食い虫がいそうです。
Posted by 墨田のY at 2015年03月18日 03:23
現職のころ、電気関係のトラブルの90パーセントは接続部(含トランジスター、リレー等)の不良が原因だという話を聞いたことがあります。 温度センサー、電源プラグは共に接続部ですね。 経年劣化が顕著なのはコンデンサーでしょうか? いつも無駄のないトラブルシューティングですね。
Posted by 浦安のI at 2015年03月18日 14:46
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