2015年07月26日

アースって意外と気にしないですね。(漏電に関し。)

電気柵事故

電気柵事故(朝日新聞デジタルより)

電気柵での事故は悲惨でした。
助けに行った人も感電してしまいました。
電気の恐ろしさを思い起こさせます。
保護遮断装置がなかったことが事故につながったと言わざるを得ません。

電気の恐ろしさは昔も今も変わりません。
今の家庭で感電事故が少ないのは、漏電遮断機(ろうでんしゃだんき)という保護装置のおかげだと思います。


その漏電遮断機を作動させたことを思い出しました。

家庭のコンセントをよく見ると、縦に溝が2本有ります。
そして、右側が短いのに気づきます。

コンセント

知らない人も多いかと思います。
実は、左側は電柱付近でアースされています。
アース(earth、接地)は文字とおり地面につながっています。

そうすると、実はアース側に触っても感電しません。
右側の短い方の電極に触ると感電します。

もっとも触ってもピリピリする程度です。
体と地面との間に、靴下とか床とかいろいろ絶縁体があるので電流が流れないためです。

テスター[4]

テスターを持っている人は、100Vコンセントに、テスタ棒の1本だけを差し込んでみるとわかります。 このときにテスターのピンの片側1本を指でさわると、わずかに電圧が触れる程度です。(誘導電圧)
でも、アース側のコンセントでは針が振れません。

このことからも、コンセントの一方はアースされているのだとわかります。

では、いわゆるアースは不要なのか。

いえ、アースはアースとして、洗濯機用コンセントやエアコンのコンセントには用意されています。

アースがあるコンセント
洗濯機用コンセントには、アース線をつける端子があります。

このアースはなんなんでしょう。
どこへつながっているのでしょうか。

これは地面につながっています。
集合住宅では実際のアース(接地)がどこにあるかわかりません。

一戸建て住宅では、ちゃんと地面に差し込みます。
今は知りませんが、エアコンや洗濯機を買うと、ダンボールの梱包内に50cmくらいの長さの金属棒(アース棒)が入っていました。 そこから緑色の電線がつながれています。


アース棒を打ち込む場所は地面を掘って、炭を撒くと接地に良いという常識があります。

洗濯機のアースは、洗濯機の周りの金属部分に接続しています。
これにより、洗濯機内部で配線が不良を起こし、外板に電気が伝わったとしてもアースを伝わって地面に流れるので人は触っても感電しないわけです。 洗濯機まわりでは水分を扱うので、漏電の影響が大きいのでアースが特についています。
この洗濯機の外板へ電気が流れた状態がいわゆる漏電(ろうでん)ですね。

で、実際には漏電があると、直ちに漏電遮断機が作動して、電気の元栓が切れます。 このとき漏電遮断機(ブレーカ)を戻しても、漏電が解消されていないと、またすぐに遮断されます。

ですから、漏電ブレーカが作動すると、どこが漏電箇所なのかを見つける必要があります。

言い換えると、漏電ブレーカによって少なくとも感電や火災のおそれはないのですが、漏電箇所を解消しないと電気を入れられず停電の状況を戻せません。(復旧できません。)

とにかく漏電ブレーカさえ付けておけば、漏電による感電事故は防げるわけです。(注意:100Vの電線端子を両手でつかんだときは漏電ブレーカも作動せず感電します。)


漏電ブレーカは、配電盤の中にあって、アンペア契約のブレーカの下(下流)にあります。


ちょっと長くなってすいません。

先に戻ります。
では、コンセントのマイナス側(接地側)と、アース端子は、ともに地中に接地されているわけです。

ということは、アース端子とマイナス側とをテスターの抵抗レンジで測ると何Ω(オーム)位あるのでしょう。 同じように設置されているから地面の設置箇所の間隔による抵抗ということになります。

(コンセントのアース側の端子にテスタ棒を入れ、他方のテスタ棒をアース端子に接触させる。)

それを何気なく測ってみたところ、ドカンという感じで漏電ブレーかが飛びました。 部屋は真っ暗です。

つまり、テスタの抵抗レンジで使われる、わずかなテスト電圧(乾電池の1.5V)を、漏電と判断したのでした。

そのくらい漏電感度が良いということです。(もしかしたら、コンセントの接地側と、アース端子を接触させただけでも漏電ブレーカが飛ぶかもしれません。 使用機器の電流による起電力もありますし。)

 

この書き込みは、ちょっとわかりにくかったかもしれません。

交流とかのむつかしい理論も関係してきますので、しかたないです。(より簡単に説明できる能力がありません。)

とにかく、アースは意識して接続したいと思っています。
人体自身もアースすると、電磁波の影響を受けにくいという人もいます。 (google検索 アース+人体+電磁波

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家庭用品修理士隊

posted by 家庭用品修理士隊 at 20:27 | Comment(4) | TrackBack(0) | 墨田のYさん
この記事へのコメント
私の住んでいる集合住宅は築33年経っています。 漏電ブレーカーが付いているか気になり見てみました。 どうも普通のブレーカーが付いているようです。 漏電ブレーカーが付きだしたのは最近ですか?
Posted by 浦安のI at 2015年07月31日 16:48
今どき漏電ブレーカの付いていない集合住宅は無いと思います。責任問題がありますし。漏電ブレーカには、テストスイッチ(押し釦)が付いていますから、見分けできます。
付いていなかったら、つけるべきでしょう。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12144984967;_ylt=A2RAjLkzILxVlE4AJuEC.vN7?pos=5&ccode=ofv(一般家庭の分電盤に漏電ブレーカーの設置が義務付けられたのはいつですか?)
Posted by 墨田のY at 2015年08月01日 10:41
再度確認しましたが、漏電ブレーカーではなく普通のブレーカーが付いていました。 したがってテストスイッチはついていません。 建物は昭和57年築で公団分譲住宅です。 当時は漏電ブレーカーの取り付けは義務化されていなかったのでしょうか?
Posted by 浦安のI at 2015年08月02日 12:20
一般住宅への漏電ブレーカの設置義務化は、平成17年という情報を見つけました。
http://www.bousai.go.jp/jishin/syuto/denkikasaitaisaku/1/pdf/sankou_2.pdf
まだ付いていない住宅もけっこうあるようです。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/329246.html
付けたほうが安心感はありますね。


Posted by 隅田のY at 2015年08月03日 01:26
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