修理したとか改良したとかいうものではなく、何とかしようとしたけれどどうしようもないので仕方無しに再び元に戻したという余り為にはならない事例です。
20代前半の頃にボーナスで思い切って購入した当時pentaxのフラグシップ機であった機械式電子制御シャッターの一眼レフですが、その後30年以上伴侶として大切にしてきたカメラですがデジカメの勢いに押されて出番がもう随分と以前から無くなってしまいましたが、どこも悪くないとこれまで思っていました。
ところが先日何気なしにファインダーを覗いてみると何やら目立つシミのようなものが付着しているではありませんか。 これでは気にするなという程度では済まされないので、拭き取れるものなら取ってみようと・・・・・・・

↓上面カバーを外してみると昔とはいえ結構リード線類が限られたスペースに収めるために苦労して配線されています。

この時代はまだフレキというものが一般的ではなかったのでどうしてもリード線で繋ぐしかなかったのでしょう。
結局、機械式電子制御シャッタースピードを決めるために絞り、iso感度、光センサー・・・・などの情報を可変抵抗などで電気的に足し引きする訳なのでそれらからの電器信号のために配線がこうなっていますね。
この時代のカメラは手作り感が漂ってしっかり作られている雰囲気があります。
↓問題のペンタプリズムを取り出してみると、写真ではわかりにくいですがシミが確かにあるのですが残念ながら拭きとって取れるようなものでは無いことがわかりました。 (プリズムに銀蒸着メッキが施されており、それがモルトプレーンの腐食でダメージを受けている)

どうしようも無いので残念ですがプリズムを元に戻して復旧。
デジカメ全盛期なので今後フィルムカメラを使う事は有り得ないのでメモリアルアイテムとして保存していくつもりです。
後日、ネットで同種事例が無いかどうか調べてみたらヤッパリありました。
しかも修理を受け付けているところもあります。
しかしながら自分のは高額な修理費を払ってまでプリズムを綺麗にしてもらう必要も無いので修理には出しませんが、プリズムのスジ変色の原因が長期間経過したあとにベトベトになって始末に終えなくなるスポンジであるとは意外でした。
↓そういえば確かに自分のプリズムにもベトベトしたモルトプレンなるものが付着していました。
何でこんな厄介なものを使っているのかとも思いましたが、当時は経年劣化でこうなるなど誰も予想しなかったのでしょうね。
問題のモルトプレーンについてもう少し調べてみると、このメーカーのカメラに限らずに殆どのメーカー製カメラにはモルトプレーンが使われており経年劣化で同様な被害にあっていることが判りました。
遮光材としては優秀なんですけどねこれに変わるものは無いのでしょうか? 今でもモルトプレーン売ってますから。
posted by 家庭用品修理士隊 at 22:23
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横浜のTさん
一回飛行機の離着陸時に、じっくり思いきり使ってみたいです。 デジカメだと怒られますから。
スマホにとって代わられないように性能アップしかないでしょう。