2013年07月31日

カールドライヤーが熱くならない原因はスイッチでした。


暖まらないドライヤーです。
ドライヤーというより、ホットブラシという感じです。


スイッチを入れると、モーターが回って、
LED(パイロットランプ)が点灯します。
HOTにしても、風が出るだけです。
COLDにすると、なんだか生暖かく感じます。

100V 650Wと記載されていますので、
主ヒーターが作動していません。

故障を想像します。
・温度ヒューズが切れた。
・サーモスタットが壊れた。
・ヒーターが切れた。
・半田付け不良
・電線が切れた。

結果から言うと、どれでもありませんでした。


まずは、分解です。
ヒーター側は、ネジとキャップ


コード側にはネジが見当たりません。
これは、樹脂キャップの填め込みのようです。

ドライバーで探りを入れていますが、これでは傷つけてしまいます。


クレジットカードのような、樹脂の板を使って、こじ開けます。


結局、ネジは2本だけです。


高圧発生回路が見えます。
なるほど。
これがマイナスイオンを出すためのものか。


ヒーターの出口に、曲がった針のような部分があって、ここに給電されています。

空気流に帯電させるのでしょう。


ヒーター部分は、薄い鉄板できれいに覆われています。
中を見たいので、ここも分解します。


きれいなヒーターです。
COLDでぬるく感じたのは、下方に見える弱ヒーターが作動していたためでしょう。

急に冷やさないことが、髪に良いと考えたのでしょうか。


各部の導通をテスターで当たります。
これはサーモスタット。
接点は綺麗です。 導通も良好。


温度ヒューズは、主ヒーターの中に隠れるように配置されています。
これも切れていません。


それでは、スイッチはどうでしょう。

あれ? 導通がありません。
ちょうど、ホット側だけが接触していません。



スイッチは、小さなネジ2本で止まっているだけですので、簡単に分解できました。

すると、原因がすぐわかりました。

ホット(HOT)側の接点(上方)が、筐体に貼り付いたようになっています。
普通は、ばねの力で接触するのですが、貼り付いているので、バネ力が接点に伝わらず、空間ができたままになっています。


この写真は上方の接点が、青い樹脂に張り付いている状態が良くわかります。



接点を剥がしてみると、樹脂枠の一部が溶けている状態がわかります。

つまり。 HOT(高温)側のヒーターには、電流がたくさん流れる⇒接点の抵抗が高くなると、発熱する。⇒使用直後にスイッチを切ると、接点が樹脂に接触し、溶ける。 ⇒そのまま固着


溶けた部分は、綺麗に丸くなっています。


接点の状態。
左側が高温側


反対側の接点。
高温用が中ほど。
かなり接点自体が高温になった様子です。


焼けた接点は、やすりで磨くことできれいになります。
銀層を削りすぎないように気を付けます。


溶けたスイッチの筐体側も削ります。


スイッチの接点部を磨いてきれいにすることで、
接触抵抗が減少し、高電流が流れても発熱しにくくなります。


スイッチ部を組み立てなおします。
配線ルート(経路)を上手にしないと、隙間ができてしまい、きれいに填(は)め込めません。


ヒーター部も慎重にカバー(金属覆い)を組み立てます。
マイカ(雲母絶縁体)は簡単に壊れます。


組立最終状況です。



コード側には、回転接触部(フリー給電)があります。
これは、良い工夫ですね。
この部分が360度回転するので、コードが巻き付かずに使いやすいし、コード自体を傷めません。

給電回転中には、接点から火花が出るので、電波雑音(ノイズ)防止のために、抵抗とコンデンサが付けられていることがわかります。



先端の組立では、高圧のマイナス側が金属枠に接触するようになっています。


先端の櫛の脱着の際に押すラッチボタンを入れ忘れました。
再度先端を開いて入れます。


その後良好に使っています。

今回初めて、櫛形ドライヤーを使ってみましたが、とても良い点が多くて驚いています。

・温風が頭皮に接触しての使用になるためか、温度が適度に調整されており、熱くなりすぎない。
・乾燥と同時にセットまで出来てしまい、簡単なパーマをしたような効果。
・温風を伴う頭皮のマッサージが気持ち良い。

なんだか手放せなくなりそうです。

ところで、どうすればこのような故障を起こさないのか。
スイッチの構造を見直すことでしょうが、消費者には無理です。

購入者ができることは、ホットにしたまま、スイッチを切らずにコンセントを抜くことでしょう。
ちょっと変則的な使い方ですが。

まあ、ある年数で使えなくなるような設計なのかもしれません。
そのときは、新型をどうぞ買ってください。



家庭用品修理士隊

posted by 家庭用品修理士隊 at 10:16 | Comment(2) | TrackBack(0) | 墨田のYさん
この記事へのコメント
暑い日が続いています。こんな時は白装束を身にまとい、滝に打たれてみたいですね。滝にはマイナスイオンが溢れており、身体に良いといいますネ。このドライヤーもマイナスイオンが出るようですが、マイナスイオンてなんですか?
Posted by 浦安のI at 2013年08月07日 12:21
ほんとに暑いです。
睡眠時間が短くなったり、寝過ぎたりで、夏バテがくるかもしれません。
ビール(大瓶)2本飲んだら気持ちよくなりました。

マイナスイオンって、結構顰蹙(ひんしゅく)ものなんですね。
なんの効果もないって。
ただし、ドライヤーの場合は静電気除去の効果があるような気がします。

Posted by 墨田のY at 2013年08月09日 23:16
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