MP3レコーダー・プレーヤー
オリンパス Voice-Trek V-61
個人的には名機だと思っています。
薄さとデザイン、質感がとても良いです。
WMA形式でのステレオ録音再生の外MP3も再生できます。
2007年3月の発売ですからそろそろ買い換え時なのですが、
その理由がありません。
しかし、今回は一番良く使うスイッチが時々作動しません。
「+」のスイッチですが、再生ファイルを選んだり、
音量を上げたりする重要なスイッチです。
たったひとつのスイッチの調子が悪いだけで、
購入しようかと家電品のコーナーを散策しました。
ですが、デザインがこれ以上に良いものがなく、
大きい物は避けたいと感じました。
やはり修理するしかありません。
しかし、意外に精密設計です。
カードを差し込む隙間もなく、なんとかこじ開けました。
ポロポロと部品がこぼれてきます。
スイッチの上の駒や、小さなスプリングなど。
なくさないように、初めから床で作業しています。
机の上から小さな部品を落として、見つからなかったことは何度もあります。
どうやらやってしまったようです。
小さなスイッチを壊してしまいました。
隙間を作ろうと、プラスティックカードを差し込んでいるときに壊したのでしょう。
これは、もはや修復不可能。
しかし、部品入手も大変です。
ここは後回しです。
薄型スイッチの修理
「+」のスイッチは、他のスイッチと一緒に基板上に形成されています。
特殊なスイッチです。
これは修理無理かと感じましたが、どうせ使い物になりません。
さらに分解してみました。
テープをめくります。
基板上に接点が作られています。
●接点と○接点を◎のように形成
その上にお皿状の電極を置いただけの単純構造です。
位置は粘着テープで保持しています。
よく見ると、◎接点にはゴミのようなものが付着し、
皿接点には、変色(酸化?)が見えます。
このゴミはどこから入ったのか?
たぶんスルーホールからですね。
スイッチ操作すると、スイッチ内の空気が出入りするのでしょう。
スルーホールは無い方が長持ちするかもしれないなどと想像します。
5-6年使っているんですけどね。
ゴミはアルコールを染み込ませた綿棒で掃除。
変色部はカッターの歯で削りました。
左上にみえているのは、小児用綿棒の頭部です。
これでスイッチの操作は改善したでしょう。
分解時に壊してしまったスイッチをどうするか。
これは、単極スイッチです。
切り替えでも、複数でもなく、一個の接点です。
ならば、別の位置に設置しようと考えます。
機能は、電池を外した時にUSBコネクタをパソコンに認識させるためのものでしょう。
(通常時は、USB電極には単4電池一本の電圧が供給されていて、本体の電源端子を兼ねています。)
電線2本をつないで実験してみます。
すると、次のようなことがわかりました。
このスイッチを入れない(開放)と、電池不足ですというメッセージになる。
ここでスイッチを入れても無反応。
スイッチを入れながらUSBに接続(挿入)すると、PCモードになる。
挿入して、モードが切り替わる一定の時期にだけスイッチが導通していれば良いようです。
それならば、小さなプッシュスイッチで代用できそうです。
USB端子に接続するときだけ赤スイッチを押すようにしました。
これで正常に使えます。
ある意味、自分だけにしか使えない秘密のスイッチです。
紛失時などに重要録音が漏れないという利点(効果)を付加できた気がします。
(負け惜しみですが。)
単三電池を使えるようにした改造を戻し、代わりにストラップに予備の単4電池を入れるホルダを付けてみました。
まだまだ現役です。
家庭用品修理士隊